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エステルのことは大嫌いと言いながら、好きになっている自分への戸惑い。
どうしたらいいか分からないし、もやもやしていらいらする。
エステルとヨシュアにつかまりたいのか。つかまっていいのかどうか。
それを確かめるには、自分という存在を確かめに行くしかなかった。
その場所は魔都クロスベル。自分を地獄に放り投げた両親がいる場所。
(『零の軌跡』を進める前までは、ゲーム内の人物もプレイヤーもみんなそういう認識でした。)
自分のことを忌まわしい記憶として忘れ去り、新たな幸せを得て笑っている両親…。
だからそれ以上知りたくなくて、2度と近づくまいと思っていた。
そんな両親を、イヤでもよく見なければならない。そして、自分が陥った運命の詳しい形を見極める。
両親のことなど知りたくない。“楽園”という地獄のことなど思い出したくない。調べたくない。
それでも…体中が激しく拒絶しても、行かなければならなかった。
自分を見極め、エステルたちの思いを受け止められるかどうかを確かめるために。

そうやって悲壮な決意をしたものの、やはり自分から両親に近づいたりは出来なかったし、
事実の調査もそう積極的にはしていなかったように見えます。恐れがあったのでしょう。
そんな、躊躇するレンの背中を偶然にも押してくれたのがロイドたちだったのでしょう。

2011 7 18 オーバル魔ペットJoya