『空の軌跡』 2次創作パロディ劇場 ( 作:オーバル魔ペットJoya 2010.8.31 )
『空の軌跡』と『零の軌跡』の間に、こんな場面が… あるわけは、無いんですが。
モ ン ス タ ー ・ ペ ア レ ン ツ
■ここは結社“身喰らう蛇”のアジト。
いきなり扉がバーンと けたたましい音を響かせて開き、エステルとヨシュアがズカズカ入ってくる。
ギョッ… な なんだね君たちは。 ここは秘密結社だ。 そのように正面玄関から堂々と入ってこられては…
あたしたちはッ! レ ン の 保 護 者 ですッ!!
そうです。僕達保護者が 愛するレンを 不本意ながらも預けている組織に出入りしてはいけないというのですか。
そんな横暴が罷り通るとでも思っているのですか!
… (どうつっこんでいいか分からない…) ま、まぁ…では…おかけください…
■どかどかと偉そうにブルブランの前に座る2人。
で…その…今日のご用向きは…
自分の胸に聞いてみたらどうなのッ!? (ドン!と机を叩く)
ひッ!? な、何をです…
じゃあ言ってあげるわ。 あなたたち結社は一体何をやっているの!?
レンが出て行ってから何をしたの? 何もせず放任主義ってわけ? それってどんな教育方針よ!
…ええと、落ち着いてください お母さん…
レンさんは成績優秀ですし、執行者としてもこの上なく残虐で、文句なしの模範生です。
我々としましては執行者ひとりひとりの行動に干渉しないという約束のもとに動いていますし…
ましてや天才少女である彼女に過保護なことは…
干渉しないのは放任ってことでしょ? 年上のあんたたちが導いてやらなくてどうするわけ?
みちび… えと、その…、我々が導いちゃって…いいんですか?
……いい、わけ… ないじゃないかッ……
なんか、凄みが増しましたね お父さん … あなたもここの卒業生なら、お分かりに…
僕は中退だよ
あ、ああそうでしたねぇ…失敬
そんなことはどうでもいいのよ! あんたがやりたいように導けなんて一言も言ってないわ!
レンが いっっっっっちばん 幸せに生きていけるように守り育てることがあんたらの仕事じゃないかって言ってんのよ!
いや…そういう契約はしてませんので…
ケイヤク!? 何よ! じゃあ前の担任も契約だけで動いてたっての? あの銀髪は少しは見所あったじゃない!
は、はあ…まあ、彼は、レンさんを救い出したという経緯もあり…特に可愛いがっていたようですからね…
つまり、彼の後継者は、ここにはいないと認めるのね?
は?
彼ほど上手くレンの教育ができて愛情も注げる代わりの担任は! いないと認めるんでしょう!?
あ…まあ、それは…ええ…
では退校手続きをとりたいと思います。
退校…
これ以上あなたがたに任せられないと保護者が判断したのですから当然のことでしょう?
それはその〜…私の一存では決められないといいますか…
というか…あなた方がレンさんの保護者だというのは、いつどうやって決まったんですか…
は・じ・め・か・ら・よ!
これはこれは…先生ともあろうお方が、とんでもない質問ですね。…侮辱だ…有り得ない程の侮辱だ。
先生じゃないんですが… 今までその…調子あわせただけで…
先生じゃなかったら何なの? 先輩? 先輩だとでもいうの? その年なら先生に決まってるでしょ!?
いや…年齢教えてませんよね…?
だいたい予想つくわよ!
そもそもここは学校ではありませんし…
出た! お得意の隠蔽ね!
“ここは学校ではなかった”か…。なんとも斬新な言い逃れですね
くっ…ああもうどうしたらいいんだ、この2人…
とにかく! こんないい加減な学校にレンを置いておけないわ! ひきとらせていただきます!
すでに出奔してるんですけど…
何かというと生徒のせいにする…責任逃れの常套手段ですね
出奔の原因を作ったのはそちらのほうでは…
何か言った? 言ったのはその口? くちばし? どっち?
どっちも使えないようにしてやろうか? なめんじゃないわよヘボ教師!!
……
もう言うことは無いようですね。…行こう、エステル。話しても無駄のようだ。
そうね! いいこと? あんたたちは教育を放棄したんだからもう手出し無用よ。
「干渉しない」んでしょう? 二言はないわね? あたしたちの手でレンを見つけて幸せに暮らすわ。
干渉してきたら教育委員会にあることないことぶちまけるからね!
そう…下手なことをすれば…あなた方みんな枕を高くして眠れなくしてやるよ…
■バシーン!! 乱暴に扉を閉めて2人は出て行った。
……その……なんだ……教育委員会はヤバいね……うん。はっはっは……
■■■ おわり ■■■
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